Languages / Japanese / Level 6 · Unit 2

査読の技法 — The Art of Peer Review

Lesson 153 of 170 · Level 6 of 6All lessons
In this lesson

You are learning the art of peer review: you will read the scene it happens in, learn 10 words and phrases, take apart the pattern behind them (査読コメントの構文 — peer review syntax: constructive critique in academic japanese), hear them in a conversation, rehearse them, and finish by saying one thing out loud to be graded.

The scene

Yukimura, Azabu-Juban, reviewing a colleague's manuscript over kaiseki

幸村での査読

麻布十番の幸村。幸村純シェフの懐石は、一つ一つの素材の声を聴く料理だ。その夜、同僚の佐藤氏の論文原稿を査読しながら、先付けを味わった。テーマは「東京のフレンチレストランにおける和の影響」。

私は査読コメントを書いた。「論旨は明確であり、第三章の分析は示唆に富む独自の視点を提供している。特にシェフへのインタビューデータは貴重である」。ここまでが褒める部分だ。

「しかしながら、方法論の点で再考を要する部分がある。理論的枠組みの精緻化が望まれる。また、インタビューデータのみでは論拠が不十分であり、実証データを用いて補強する必要がある」。幸村の椀物が来た。出汁の透明さのように、査読も透明でなければならない。

佐藤氏に後日会った時、彼は言った。「厳しいが公正な査読でした。示唆に富むと書いてくれた部分が、一番嬉しかった」。私は微笑んだ。査読とは、相手の論文を最高の形にするための対話だ。幸村の料理のように、素材の可能性を最大限に引き出す行為なのだと。